「なんか居心地が悪い…」って経験は誰でもあるはず。イライラ。ムカムカ。ナヨナヨ。
なーんか落ち着かない。しんどい。。。
そんなあなたへ、今回は謎の不快感を和らげるお手軽テクニックを紹介します。私もこのスキルはメンタル面だけじゃなく仕事でも大いに役立ってるので覚えておいて損はなし。
この記事読んだ直後からいつでも取り組めるんで、ぜひぜひ試してみてくださいな。
感情ラベリングで、脳に安心感を与えてあげよう。
不快感の原因のひとつは、自分がどんな感情か分かってないからです。
すごい大袈裟な例ですが、すべての感情を「ヤバい」でしか表現しない人がいるとします。
- 悲しいときもヤバい
- 怒ってるときもヤバい
- イライラしてるときもヤバい
悲しくても「ヤバい」でしか表現できないと、脳が自分がどの感情に対処すればいいのかわからず混乱してしまうんですね。
そうなると「悲しみ」だけじゃなく「混乱してるストレス」も追加で発生。無駄に不快感を長引かせる原因になります。怖いですなー。
逆にいえば、自分の感情にぴったりの言葉を見つけてあげれば脳も感情の対処がしやすいわけです。
仕事でミスしたときや、SNSで無礼な言葉を投げられた後で反射的な怒りや恥の感情に流されてしまう前に、「これは穴に入ったまま即身成仏したいほどの恥ずかしさだ」「理不尽さに対する義憤にも近い怒りだ」といったふうに、そこで抱いた感情にぴたりと当てはまる言葉を探してください。正確な言葉が見つかれば、直後から脳が感じる脅威の感覚は低下します。
『無』 鈴木祐
つまり感情にぴったりの言葉を見つければ、脳が落ち着きを取り戻すんです。
そこでおすすめなのが感情ラベリング。
感情ラベリングとは、体感している感情にしっくる言葉を探すこと。
自分が感じている「退屈」や「切なさ」などのネガティブな感情をさらに踏み込んで言葉にするだけで、不思議な安心感を得ることができるんです。
私がこの方法に出会ったのは、8年ほど前ですが…面白いほど感情の対処がうまくなりました。
ぴったりの言葉に出会うと、感情の波が嘘みたいに穏やかになるんです。
感情ラベリングをするときのコツ
いきなり「感情にぴったりの言葉を探せ」なんて言われても「難しい…」という人もいるでしょう。実際、慣れるまで結構難しかったりしますんで、コツをお伝えしていきましょう。
- たとえを使ってみる
- 感情を一つに絞らなくてOK
- 何かのキャラクターに例えてみる
ではひとつずつ解説していきましょう。
たとえを使ってみる
どんな感情か例えてみるのが効果的だったりします。最初のうちは「まるで〜〜のような〇〇」という感じで考えてみるといいでしょう。
まるで、花壇を踏み荒らされたような悲しさ
まるで、全身の毛穴から湯気がでるほどの怒り
まるで、世界中から無視されているような孤独
こんな感じで大丈夫です。算数のように正解・不正解がないし採点する先生もいないので、自由に感情を例えてみましょう。
ぴったりの表現がみつかると「そうか、これが不快だったんだ」と不思議と安心感を覚えるはずです。
感情を一つに絞らなくてOK
一度に感じるのは、ひとつの感情だけじゃありません。感情はすご〜く複雑です。
悲しみと怒り、愛と憎悪、焦りと苛立ち。たくさんの感情が絡み合って、あなたの脳を蝕むように締め付けることがいっぱいあります。
そういう時は、どういう感情のミックスなのかを言葉にしてみてください。
…今感じてるのは、悲しみが半分。怒りが2割くらい。のこりの3割は惨めさくらい。
こうやって、自分がどの感情をどれだけ感じているのか?言葉にできるだけで、脳は何に悲しんでいるのか、なぜ怒っているのかなど、感情に対して対処しやすくなっていきます。
小説を読んで感情表現をストックする
感情表現を学ぶつもりで小説を読んでみましょう。自分じゃ到底思いつけない細やかな感情表現が、いつの間にかあなたの心を柔らかくしていきます。
あなたが去年から今年にかけて、苦悩の女神に愛されてしまったかごとく、辛いでできごとの連続に苦しみ続けていたのだと。
『ジヴェルニーの食卓』
そのことを考えると気持ちが鉛のように重くなった。
『自転しながら公転する』
けれど、闘わなくてもいい、なんて考えがあることそのものに全身を包み込まれるほどの安堵を感じた。
『かがみの孤城』
たくさんの言葉があなたの心を柔らかくします。主人公の苦悩が、あなたの叫びを代弁してくれることだってあります。メンタルが弱いなら読書はあなたを支えてくれる最強の習慣だと思ってます。
言葉を知って、自分が分かってあげられてない心の叫びに言葉を与えてください。
本音に気づけると人って不思議と安らぐんです。ぜひぜひこれを機会に読書を習慣づけてくださいな。
おすすめの本と、おすすめの記事
この感情ラベリングは、「エクスプレッシブ・ライティング」と非常に相性がいいので、こちらも読んでおくと早く心がラクになるはずです。
「読書を趣味にしてみたいなぁ。けど本って嫌いだし、読み切れるかなぁ」って不安な人も多いはず。
そんな人に初心者向けの小説・エッセイがいくつかあるのでご紹介しましょう。
『さくら日和』 さくらももこ
『勝手にふるえてろ』 綿矢りさ
『何者』 朝井リョウ
年に100冊ペースで読む私が、えらんだ超初心者向けの一冊です。
爆笑間違いなし。ももこワールド炸裂『さくら日和』
当ブログではお馴染み、さくらももこさんのエッセイです。
さすが人気の漫画家さん、ニンマリ笑わせてくれるだけじゃなく、感情表現がとっても豊かで喜怒哀楽を楽しませてくれるゆるゆる本です。
ページが少ない上に、文字が大きく、ひらがな多めなのもポイント。
1冊目に読むなら絶対これです。
タップして『さくら日和』をチェック。
推し活し続けたこじらせ女子の怒り。『勝手にふるえてろ』
オタク気が長かったせいで、現実にうまく適応できない主人公の話。主人公のこじらせっぷりの描写が見事。徐々に世間への怒りをふつふつとさせる様子も非常にリアリティがありました。
心血捧げて、人生をかけて、エネルギーを注いだものがあっけなく踏み捻じられる。
この小説に大きく頷ける現代人はたくさんいるはずです。もしかしたら、あなたも。
タップして『勝手にふるえてろ』をチェック
劣等感を抱えた就活生を描くSNSの闇。『何者』
劣等感を隠したまま、みんな「自分は順調🎵」とムリにアピールしている就活生たちを描いた一作。人間のくら〜い部分、卑しい部分を最後に思い知らされたようでした。
そして、何より言葉が響く。
この小説では、無意味な劣等感に対してのお説教してくれるシーンがあってそれが心にすご〜く響きました。小説は人を成長させてくれるんです。
感情表現が、生きやすい心を作ってくれる。
人生は苦しいし、思った通りに生きられないかもしれない。人は簡単に裏切るし、騙してくるし、どいつもこいつも馬鹿かもしれない。
誰にも理解されないし、道を邪魔してくる人がたくさんいると思う。
「人生は苦なり」。妬み、苦しみ、嫉妬、憎しみ、恨み。汚い感情は生きている間なくなることはない。
でも、必要以上に苦しむ必要はない。
実際の苦しみ以上に苦しむ必要なんてない。あなたにはもっと穏やかな心で過ごしてほしい。静けさに浸れるような時間のなかで、穏やかさな心を感じてほしい。
だから、言葉を知ろう。
感情表現を豊かにしよう。
そしたら、もっともっと平和な時間が訪れて、幸せを感じる余裕も増えるはず。
ぜひぜひ、これを機に自分の感情にぴったりの言葉を探す練習をしてくださいな。