『嫌われる勇気』でお馴染みの古賀史健さんの『さみしい夜にはペンを持て』を読みました。
古賀史さんの本は何を読んでも面白い。
『さみしい夜にはペンを持て』は「自分を取り戻すための本」として相当レベル高かったです。
忙しい毎日を過ごすと少しずつ自分を失っていくじゃないですか。
- 自分の意見より、みんなの意見。
- 自分のやりたいより、あの人のやりたい。
- 居心地のいい人より、利用価値のある人。
社会人経験を積んでいれば、自分の意見が通らないことなんてザラ。知らない間に「どうせ自分の意見なんて。考えなんて…。」と自分の答えを失っていく。
世間の答えを自分の答えにして、違和感を感じてませんか?
- 自分の中にどこか不一致感を感じている
- どこか充実感が欠落している
- 答えに飛びついてしまう癖がある
YoutubeやSNSに溢れている誰かの答えは、あなたにとってベストじゃない。ただマーケティングに踊らされているだけ。売りたい商品を見せつけられてるだけ。
ひとりになりたいのは、『みんなと一緒にいると自分ではいられなくなる』からなんだよ。
『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史 健
「誰かの言いなりをやめて、自分の考えで人生を生き直したい。」少しでもそう思う人にこの本はとってもオススメです。
今回は読書歴15年の私が『さみしい夜にはペンを持て』を読んでの率直な感想を伝えていきます。
ぜひあなたに必要な本か判断してください。
- 『さみしい夜にはペンを持て』のあらすじ
- 響いた言葉と素直な感想
- この本を読んだら人生が変わる人
自分を忘れてしまったあなたのために、この記事を書きました。
ぜひ最後まで読んでください。
『さみしい夜にはペンを持て』のざっくりとしたあらすじ
この本は『嫌われる勇気』と同様にストーリー調になっております。今回はファンタジー要素があって、海の中の学校が舞台。主人公はタコのタコジローです。
「子供から大人まですんなり読める」という筆者の配慮をひしひしと感じました。
海の中の中学校でいじめられているタコジローくん。
緊張して赤くなったり、墨を吐いたり、いつもクラスのみんなに笑われてばかり。
「タコなんかに生まれてこなければ…」
どうにもならない自己否定に行き詰まってしまいます。
そんな時、不思議なヤドカリおじさんと出会う。
ヤドカリおじさんの教えがタコジローの運命を変える…!?
『嫌われる勇気』と同様に、対話をしながら徐々に悩みが晴れていく構造ですね。今回も対話の流れが完璧すぎて、読みながら唸るほどでした。
『さみしい夜にはペンを持て』の率直な感想①|なぜペンが必要なのか?言葉のパワーに感動。
思い知らされたのは言葉の力です。やっぱり言葉って超すげぇ。
この本の冒頭はここから始まります。
ぼくは、ぼくのままのぼくを、好きになりたかった。
『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史 健
みんなそうだよね。
不完全でダッセー自分を好きになりたい。
- もっと可愛ければ。
- 背が高ければ。
- お金があれば。
みんな自分に物足りなさを感じて、今の不幸の発端を自分に押し付けて。
逃げられない自分の劣等感を消化しきれずモヤモヤ生きてる。
苦しいときほど言葉が救いになるんです。
書くから悩みごとが増えるんじゃない。目に見えていなかっただけで、悩みはすでにあるんだ。そして書くことによって、悩みは解決に向かうんだ。
『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史 健
この一文には萌えました。めっちゃ共感。今までたくさんの本を読んできたけど、自分の悩みをしっかり言葉にすると、悩みは問題になる。
悩みの解決は難しいけど、問題なら解決できる。
でも頭の中だけで考えても解決できない。
48×35を頭の中だけ答えられないのと同じで、頭の中で考えることには限界がある。
筆算すれば、つまり手で書きながら解いていけば、簡単に答えは出せるはずだ。
『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史 健
だからペンが必要なんだ!
難しい式も、紙とペンがあれば解けるように、あなたの問題も紙とペンがあれば解ける。
解決しそうもない悩みも、大丈夫。
本の導きにしたがって、言葉にしたらきっと解決の一歩目が見える。
あなたの言葉には、実はとんでもないパワーがある。
- 自分を容姿を愛せる。
- お金のない自分を受け入れられる。
- ぎくしゃくした自分との関係が心地良くなる。
退屈な休日の楽しみ方がわかる。
職場での立ち振る舞いも変わる。
自分の人生を自分で選んでいる満足感も得られる。
「なんか自分の人生を生きてる感あるかも!?」
言葉を使って、考えるができれば、人生を生き直せる!この本は思考が絡まっている人にとっては希望の本になると思います。
『さみしい夜にはペンを持て』の率直な感想②|「考える習慣をもて」と言葉に殴られました。
20代の私にこの本を与えたい。
この本で強い意志を感じる口調で書いていた箇所がありました。
「そういうとき、考える習慣を持たなかったら、どうなると思う?」
「……わかんない」
「だれかが用意してくれた『わかりやすい答え』に飛びつくんだよ」
(中略)
「そうやって飛びついた答えがニセモノだったらどうする?」
『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史 健
ひと昔前に「引き寄せの法則」が流行ったとき、私は自分の考えを2年くらい放置してた。リスクを考えることは、不幸を引き寄せるって理屈。
つまり考えるを放棄してました。答えに飛びつくような最低な時間。
その引き寄せにハマった2年で、不動産詐欺に遭って経済的な被害に遭うわけですが…。
ほーんと、考えることを放棄したらダメだめ。自分の人生、何がベストかしっかり考えて『答え』を出す習慣を身につけないと、『答えっぽい嘘』に引っかかるよなー。
じゃあ今しっかり考えられているんだろうか?
なりたい方向に向かって知恵を絞れているんだろうか?
なんて改めて考えさせられました。いつの間にか『価値ある答え』じゃなくて、安易でラクな方向に流されちゃってるよなー。と反省。
「自分で考える習慣を持たないまま生きるのは、そのくらい危険なんだ」
「自分で考える習慣って……?」
「つまり、書く習慣だ」
『さみしい夜にはペンを持て』 古賀史 健
さぁペンを取ろう。
読み進めると分かります。
書くことは、考えを深めることであり、自分を理解することであり、自分を深く愛すること。
それは、生きる道を自分で見つけ出す行為です。
- 自分は何が嬉しい人間なのか。
- この問題の核心は何か。
- 自分の望みは何か。
頭の中の漠然とした思考ではなく、紙の上あるいはディスプレイに言葉を出してあげてください。脳内にある思考は、言葉として表現されたがっています。
『さみしい夜にはペンを持て』はどんな人におすすめ?
個人的に、この本をオススメできる人は大きくわけて2パターン。
- 自分をこれから形成する中高生〜20代
- 社会人中盤で自分を忘れてしまった人
『さみしい夜にペンを持て』は自己確立のための本であり、自分を取り戻すための本です。
「自分にまったく自信が持てない。自分が誰か分からない。周りと馴染めずしんどい…。」
「いつの間にか言いなりの人生になってしまっている。俺の人生はこんなにつまらないのか…。」
そんな人たちにぜひ手に取って読んでほしい。
悩んでいる状態から、解決に向かうまでのプロセスをストーリー調で教えてくれるので読書経験が浅くても楽しんで学べるはずです。
- 「もっと自分を知りたい」
- 「周囲のいいなりから抜け出したい」
- 「自分の人生を自信を持って歩きたい」
そんなあなたにぴったりの一冊です。一度きりの人生を自分を押し殺して生きちゃダメ。
「自分の言葉を知って、望みを知って、本当はどうなりたいか?」心の叫びを聞いて、人生に反映させよう。
1年後、5年後、10年後、今とは全然ちがう場所で、ちがう心で晴れやかな人生を送れるサポートをしてくれる本です。よかったらお手に取って、あなたの世界を変えてください。